消えたいあなたへ

つらい時に、出会った本を紹介します。
死にたいの中でも、消極的なものと、積極的なものがあり、死にたいは、消えたいのことを意味することもある。生きる辛さは、自己肯定感と密接な関わりがある。自己肯定感とは、他人と比較せず「ありのままの自分」を受け入れ、自分の存在価値や在り方を肯定的に評価できる感情のことだそうです。自己否定や他人からの嫌悪を推測したり、自分の存在が他者への迷惑かもしれないと思ったり、生きていても意味を感じなかったりして生きていくのは辛いです。
自分の価値を低いと感じる人は、うつ病の症状。私はここに共感しました。「消えてしまいたい」というのは、日々生きづらいと思い、苦しんでいる人たちの思い。この「日本社会に広く行き渡っている「べき」思考と大いに関わっている」と本にありました。確かに、最近愛知県医師会の研修会でアンガーマネジメントの講義を聞きましたが、もともと「べき」思考があるから人は瞬間的に怒ってしまうそうです。「べき」とは、ありのままの自分を否定し、自分に無理を強いて追い詰める考え。ここにも共感しました。
本の中で例として挙げられていたのは、「疲れたので本当は少しゆっくりしたい。でも怠けてはいけないので、ちゃんと働くべき(勉強すべき)」「べき」にとらわれて、自分が本来苦手とすることに無理して取り組んだ結果、心を病んでしまう人もいる。とのことでした。働くべき(勉強すべき)という社会に存在する価値観自体が苦しみの原因になる事があるようです。確信を持っていらっしゃるようでしたが、うつ病とは、体や心の調子が悪いのに「べき」ばかりが強調して感じられてしまう病気だそうです。
そんな「べき」を手放すには、まず「べき」を意識してみることが必要とありました。自分自身に不満なこと、できないことがまだまだあるとしても、「今はこれでいい」と自分を肯定しながらとりあえず目の前のことに集中し、力を発揮していくことが良い。私も、「べき」という言葉にとらわれ、苦しかった時期があります。元気で、体調が良い時は、「べき」で叱咜激励して良い結果がでることもあると思いますが、つらいと感じたら、この本を思い出してみて下さい。あなたは、誰かの大切な人なのです。
出典(水島広子『「消えたい」「もう終わりにしたい」あなたへ』紀伊國屋書店)

